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Feb 1

例えば、補充品の棚入れの際、まず検索機でISBNを入力してその本を入れるべき棚を確認する、新刊を棚に入れたらすぐにその棚番号を登録する、問合せがあれば何を措いても検索機のキーボードを叩き、置いてある場所を確認する……。何よりも正確さ、それも登録した数字と置いてある場所の対応の正確さが大事なので、その場所に置くのが来店されたお客様に対して親切なのか、刺激を与えるかなどは、二の次というよりも、頭に浮かばない。

 お客様から声をかけられ、お問い合わせをいただいても、必要最小限の情報だけで、すぐに検索画面に向かおうとする。そして訊ねられた本を見つけ出してお渡ししたらそれでお終い。お客様と交わす言葉はわずかである。折角のコミュニケーションのチャンスを、みすみす逃す。お客様が来店下さる「売場」にいる書店員にとって、それは余りにももったいないことだ。何故なら、お客様が何を求めていらっしゃるかは、必要最小限の情報ではなく、お客様とお話しする中から答えを得られることが多いのであり、さらには、最も重要で「売場」に活かせる情報は、出版社やマスコミからではなく、お客様からもらえるものだからである。

- 福嶋聡コラム 本屋とコンピュータ 第112回