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  『 私たちの遺伝子には、さまざまな危機的環境を生き延びてきた歴史が蓄積されている。
 もしあなたが糖尿病なら、それはおそらく17世紀の短い氷河期に端を発している。  急に訪れた極寒状況で血糖値が高いために生き残った人びとの子孫であることを意味するのだ。 』
 
 

 この本はかなり面白い。
 異色の科学者による楽しく読める医学書とでも言おうか・・



 カバーの折り返しには・・

 『 なぜ病気の遺伝子がこれほど多くの人に受け継がれてしまったんだろう?
  そもそも進化とは、有害な遺伝子を淘汰し、役に立つ遺伝子だけを残すもののはず。

  なのに、なぜこんな遺伝子が生き残っているんだろう? 

  進化医学の新鋭、シャロン・モアレムが案内するメディカル・ミステリーツアーへようこそ。 』?
 
 
 と、あるが すごく興味をそそられる・・・


 参考までに、この本の訳者あとがきに次のようにある。

 “ ミスマッチ。この本を読んで まっ先に頭の中に浮かんだのはこの言葉だった。
 私たちの祖先がその時々の苛酷な環境や疫病の脅威を生き延びるために進化させてきた遺伝形質が、現代社会の生活ともはや合わなくなっている。

 それが今日の「病気」なのだ、と。
 この本の著者、シャロン・モアレムもそんな病気をもっている一人だ。

(略)
 
 進化とは、最初からマスタープランがあって、それに向かって優雅に進むものではない。
 目の前にある課題を乗り越えるために無数の修正を加えながら、じたばたと進むものだ。

 その過程で、「ええい、こんなじゃまなもの、捨てちまえ!」とインスリンを作る機能を手放してしまうこともある。 
 一万年後の子孫が糖尿病になって、失明したり手足の切断をしたりするリスクを負うことになるなど考えもせずに。

 逆に、過去に「病気」だったものが、現在は私たちの身体の一部になっているものもある。
 たとえば多種多様な異物にすぐさま対応できる免疫系などは、ひょっとすると「もと病気」で「いまは居候」をしている遺伝子の力を借りて機能しているのかもしれないという。

 さらにはそうした居候の遺伝子が、人類をサルから一気に進化させた鍵を握っているかもしれないのだそうだ。

 この本には、病気を積極的に飼いならしてしまおうという提案も紹介されている。

 たとえば感染症を抗生物質などで徹底的にやっつけるのではなく(そうすると病原体はより強力になって耐性をつけて戻ってくる)、病原体の生存と種の保存を保証してやるかわりに、人間への有害度を弱めてもらおうという提案だ。 
 もっともこの提案、人類という種全体の利益にはなるが、個人の利益にはならないところが悩ましい。

(略)

 ともかく進化学、進化生物学といった学問分野では理論の裏づけとなる「科学的証拠」が得られにくい。 そのため、いったんある学説が科学界で確立してしまうと、それに反する説を唱えようとしても強固な反発にあうか無視されるかのどちらかだ。 

 歴史的にそうした例は数多くある。
 いや、埋没してしまつて歴史にさえ登場しないものが無数にあるのだろう。

 そこでモアレムは、現時点の科学界では異端あつかいされそうな、でもあなたのお子さんやお孫さんが高校生になるころには教科書に載っている、かもしれない説を、この本で積極的に紹介した。

(以下略) ”

 
 以上が 訳者あとがきの要点だ。
 これだけで、読んだような気になるかもしれない。

- 迷惑な進化 落花流水【 愛燦々と! 】/ウェブリブログ (via petapeta)